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CVT無段変速機を試作
CVT無段変速機は歯車以外の機構で動力を伝達する変速機です。
基本的な原理はボール盤などで用いられるプーリーとVベルトによる古典的な変速装置と同じですが、
CVT変速機は入力側と出力側プーリーが同時に作動して互いの溝幅が増減します。
これによって金属ベルトの各プーリーとの接触有効径が変化する事によって出力側の回転速度が無段階に変化します。
これはもう一般的で有名な変速機なのでZAHSのお客様の中にもこの機構を作ってはどうかというリクエストやお問い合わせを何件かうかがっています。
ただこの機構は回転以外の二次的な動きも複数あり、難しそうなので例によって二の足を踏んでいましたが、コーン式無段変速機の製作がうまくいった事で気を良くして、ただいま鋭意試作奮闘中です。
まず、プーリーの形は例によって積層式です、本来は摩擦力でベルトを保持する構造ですが、アクリルには機械的圧を掛けられないのでギアの形を採りました。
Vベルトは難関でしたがボールチェーンを使ってハート形のパーツが連なる形にし、プーリーと噛み合う事を目指しました。
ベルトをプーリーにはめ込んだ時にプーリーの溝幅が変わる事に応じてベルトが滑る様にその場をスライドしなければなりません。
プーリーの積層は4段階でどの位置でもベルトと噛み合う必要があります。
最初はどの位置でもスリップして思う様な動作を得る事が出来ませんでしたが、ハートパーツの形状やベルトのテンションの具合を調整するなどだんだん良い方向に近づきつつあります。
これ以外にまだまだクリアしなければならない所は沢山ありますが近日中には完成する予定であります。