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造型社のアクリルホビーショップ『ZAHS』のスタッフブログです。

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CVT変速機 Vベルトの改良

2020 - 03/25 [Wed] - 16:41

CVT無段変速機は高額商品にもかかわらず多くのお客様にご好評をいただいておりますが、Vベルトの品質が不安定なため、お求めいただいたお客様にご不便をおかけしていました。

Vベルトの構造はボールチェーンの玉と玉の間にアクリルの溝つきパーツを差し込む形をとっています。
解決すべき問題が色々ありましたがその都度試作検証を重ねてよりベターな物を提供できるよう努力して来たつもりです。

従来のVベルトは回転操作中にねじれや空回りなどのトラブルがありました。
ボールチェーンの玉の間隔が一定でアクリル版の厚みが一定数ならば何の問題もなく設計できますが、それぞれが不揃いのため、パーツの溝幅や穴のサイズを0.05ミリピッチに細分化して7種類のパーツを作り、アクリルの厚みに相応のパーツを割り当てる事でトラブルの回避を図る作戦としました。

この作戦が上手く行くとピンと背骨が通ったようなしっかりしたVベルトになって運転操作ができますが、完全にトラブルを回避するには及ばなかったのも事実です。

より良く快適な運転操作ができるよう継続的に改良を試みてきた結果、今回ようやくスムーズな運転操作ができる新しいVベルトを完成する事が出来ました。

IMG_0675.jpg

従来のVベルトは同じサイズのボールチェーンを同じ方(片側)からパーツに差し込む方法でしたが、新しいベルトは違うサイズのボールチェーンを上下(両側)から差し込む形にしました。

IMG_0676.jpg


その結果回転中にベルトのねじれも無くなり空回りも無くなりました。
構造的な理論もありますが、ともあれこれでストレスのない運転操作ができるのではないかと一安心しています。

ユニバーサルジョイント

2019 - 03/09 [Sat] - 16:16

エンジンなどの回転トルクを駆動輪に伝える時、軸の位置が上下左右にずれていてもサスペンションなどで常に動いていても確実にトルクを伝えるための自在継手がユニバーサルジョイントです。
厳密には軸の角度が変わっても回転速が変わらない等速ジョイントがあるようですが、今回は一般的なユニバーサルジョイントを再現してみました。
ユニバーサルジョイント5

ZAHSの組立てキットはこれまで透明アクリルの美観にこだわり接着も避け基本的にレーザーカットのみで製作していますが、サイズ感と強度を考慮して継手の稼動部にやむなくねじ止めを採用しました。
仕上がりの違和感を少しでも軽減するためポリカーボネートの透明ネジを使用したのはささやかな言いわけです。

ユニバーサルジョイント4


ユニバーサルジョイント単体の観察のためそれぞれの軸受けを作ってみましたが、ジョイント部のユニークな動きの観察は十分できるもののこれで楽しさを感じるとは言い難い物があります。

ユニバーサルジョイント3

やはりキットのエンジンとデフギアなどと直接繋いで回してみるとリアルに機能がわかりやすく、何よりワクワクする楽しさがありますね。

ユニバーサルジョイント2

なお動画はただ今製作準備中ですお楽しみに。

CVT無段変速機

2016 - 08/30 [Tue] - 15:09


P1010353.jpg

CVT無段変速機は商品化に向けて改良を加えていました。
プーリーの溝幅増減によって出力軸の回転速度が無段階で変速する基本機能は実現していますが、システムの性質上運転時に限って変速のアクションをする必要があります。
このモデルもハンドルを回す事で入力側に回転を与えていますが、プーリー幅を変える変速のアクションはプーリーに繋がる横軸を押し引きする動きになります。
この2つの動きを同時にすることは、やり難いうえに不自然で納得のいかないものでした。
そこで軸の押し引きの動きをラック&ピニオンギアを用いてダイヤル回転の動きに改良しました。

P1010357.jpg

このことで互いの動きが回転運動なので以前よりスムーズな操作が出来るようになりましたが、やはり2つの動きを同時に行うことには無理があります。
入力軸のハンドルを回している時は片方の手で本体を押さえているのが自然な形で、その手を離して変速のダイヤルを操作すると本体が動いてしまい快適な操作感が得られません。

もう一つはVベルトの働きを確実なものにすることです。
Vベルトと可変プーリーはいつでもどの位置でも噛み合う必要があります。
そこでリング状のVベルトにそれなりのテンションを与えて噛み合う力を助けています。

P1010360.jpg

P1010362.jpg

そのためプーリーに負荷が掛かっている事でハンドルが少し重くなっているのは否めません。
また連続運転時やまれにVベルトがねじれる事がありますが、こんな時はゆっくり逆回しするなど問題回避の方法を取ってください。

このCVT無段変速機のモデルは複数の構成要素に複雑な動きや働きがあるため、他のモデルと比べ操作や運転が簡単にこなせないリスクもあります。

このように快適な運転操作と本体の固定が課題となりますが装置と折り合いをつけながら操作運転をして、この無段変速機の興味深い動きを楽しんでご利用下さればと考え、今回商品化する事にしました。



レシプロエンジンの試作

2013 - 08/29 [Thu] - 13:57

レシプロエンジンの商品化に向けて最終調整をしている所ですが、2パターンを試作してみました。

レシ2


1つはトロコイドポンプで使ったブルーグレーの硬派タイプ、2つ目はロータリーエンジン星型エンジンでおなじみのオレンジを主とする自称エンジンカラーです。

レシ黒

 レシ茶


ブルーグレーの硬派タイプも良いけれどトロコイドポンプの強烈な個性に負けそうなのでここは定番のエンジンカラーで落ち着きそうな気がしています。

もう1つ悩ましいのが動きに関する事で、手回しのハンドルとピストンの動きの関係をどうするかで迷っています。

ハンドルの回転をピストンの働きに伝える時、減速すると弁やクランク、ピストンの動きがゆっくりで観察しやすくなります、同時にハンドルを回す手触りが軽くてストレスを感じる事がありません。

逆に増速すると高速回転し、エンジンらしいダイナミックでワイルドな動きを楽しめますが、ハンドルが重くて繊細な動きを観察するのが難しくなります。

これは賛否両論で好みによってどちらを採るかはマチマチでしょう。

ZAHSとしてここはやっぱり構造を観察しやすい前者の減速タイプにするのが妥当と考えました。

後者のワイルドタイプも捨てがたく、その動きの楽しさは動画でお披露目したいと思っています。

パラパラ動画

2013 - 01/25 [Fri] - 13:23

遊星歯車の基本構造は中心の太陽歯車とそれに噛み合って周遊する複数の遊星歯車、遊星歯車の位置を確保する遊星キャリヤ、遊星歯車の軌道上で噛み合う内歯車とで成り立っています。

遊星図


歯車と言えば円形が常識で疑いの無い所ですが楕円歯車でも噛み合う事を知り、これで遊星歯車を作ってみるとどうなるかと考えたのがきっかけで、まず遊星歯車オーバルに挑戦しました。

きっと理論的には解決方法があるのでしょうが、こっちは大した知識は無い訳で、とりあえずギアを描いてみる事から始めました。

太陽歯車を反時計回りに10度回転させて遊星キャリヤも反時計回りに2.5度回転する、更に遊星歯車をそれぞれの位置で太陽歯車に噛み合うように時計回りに回転させます。

文章で書くとややこしいですがすでに作ってあるノーマルな遊星歯車を見ながら考えるとイメージしやすいんです。

キャリヤの2.5度も太陽歯車を1回転するとキャリヤが1/4回転した所から割り出した数字です。

この作業を地道に繰り返すと外側にぼんやりとある軌跡が浮かび上がってきました。

ビジュアルから受ける直感と結果が出るまで諦めずに実験と検証を繰り返す持久力も大切です、これは仕事柄やっているデザインする作業と共通する部分があるのかも知れませんね。

実際の設計段階では理論がどうとか考えずに無我夢中で輪郭だけを追い求めていましたが、ここへ来てふと思ったのがは、この作業はひょっとしてぱらぱら動画?

という訳で、今回はパラパラ動画の為にもう一度作図をしてみました。

パラパラ1

まず太陽歯車を10度回転、次に図にはないキャリヤをあるつもりで4つの歯車を太陽歯車を中心に2.5度回転コピー、それぞれの遊星歯車をその場で太陽歯車に噛み合うように回転、これをひたすら繰り返す。

パラパラ2


このように各工程で軌跡を残しながらギアの動きを成長させて行くと最後は図のような6角形が形成されました。

パラパラ3

結局この形が遊星歯車オーバルの内歯車の形になるんです。
あーなるほどやっとスッキリ!今頃何となく理解出来たような気がしています。

pg_ob_l_main.jpg
遊星歯車【オーバル】商品ページを表示する


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